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研修旅行
【高2】イタリア研修2024[5日目]
2024.12月12日(木)
荷物の整理を終え、朝食のビュッフェからスタートしました。研修数日目ともなると、生徒たちも好きなパンがだんだん分かってきたようで思い思いに朝食を食べていました。
本日の午後は、第二のキリストと形容された聖フランシスコのゆかりの地を巡り、彼の生涯と生き方から、フランシスコが模範として生きた「Pax et Bonum(和と善)」の精神を学び、直接感じることができる研修が始まります。仁川学院の研修旅行で一番大切な日が続きます。
午前中はまず、商人の街、フィレンツェでの研修。近代ヨーロッパで最も歴史のある美術館、『ウフィッツィ美術館』に向かいました。ここにはルネッサンス時代の巨匠であるボッティチェリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロなどの作品が数多く展示されています。絵画が、二次元的な抽象画から、奥行きのある三次元的な絵へと移行する話など、生徒達は興味津々で、教科書でみたことがある有名作品を間近で見学し、〝本物〟の魅力を存分に味わっていました。歴史や裏話を聞きながらの見学は美術への関心と、鑑賞の楽しみ方を学んだことでしょう。
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続いては、昨晩クリスマスマーケットを堪能したサンタクローチェ教会に向かいました。『サンタクローチェ教会』は、ガリレオ・ガリレイ、ミケランジェロ、ダンテ、マキャヴェリなど、フィレンツェの著名人の墓標が多いことで知られています。ステンドグラスから差し込む光はとても幻想的で、生徒達は生涯や功績に関する説明を静かに聞き入っていました。
ミケランジェロの墓標を見学した時は、彼の若い頃から晩年までの本物作品をヴァチカンやウフィッツィ美術館で、たくさん見たことも相まって、彼の生涯をイタリアで一緒に歩んでいるように感じられました。
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ミケランジェロ広場で、美しいフィレンツェの街並みを背景に写真を撮り、芸術の都、フィレンツェに別れを告げ、いよいよアッシジに向かいます。
道中ではスーパーでお買い物タイムもありました。スーパーでの1時間くらいの買い物は、毎年生徒たちから人気のイベントです。カゴいっぱいにパスタやソースを選びながら満面の笑みで買い物をしている様子は微笑ましかったです。〝誰かを想い、お買い物をする。〟アッシジに向かう前に、生徒の行動はすでに〝他人を思いやる時間〟を過ごすことができました。
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たくさんお買い物をしたあと、アッシジに到着しました。『サン・フランチェスコ大聖堂』、フランチェスコの功績を讃えるために建設されたこの聖堂には、高い天井と両壁に、たくさんのフレスコ画が黄金に輝くように描かれています。入道の際は一礼し、気持ちを落ち着かせて入りました。聖堂の荘厳な空気の中、神父様の聖堂の説明やフレスコ画についての講話を聞き、堂内を拝観しました。フランシスコの聖堂で「Fratello Sole, Sorella Luna」『しずけき』を歌ったことは大きな経験であり、誇りになることでしょう。伴奏も成功し、今までで1番美しく歌うことができました。生徒達も研修旅行の真の意味に気づいてくれたのではないでしょうか。
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ローマやフィレンツェとは全く違った、荘厳な建築物、美術作品とはまた違った美しさがある街。仁川学院の源流の地であり、聖フランシスコが眠る地でもあるアッシジ。仁川学院では宗教、音楽、美術といった様々な教科や宗教朝礼を通し、フランシスコの生き方を学んできました。「『与える(あたえる)』ということと『与る(あずかる)』ということに、同じ字があてられていることに、私は感激します。『自分にあるものをあたえる』ことと、『神のわざにあずかる』こととは、同じことなのです。」
「神は人間を完全なものに作ることもできたが、そうはなさらなかった。実際、私たちは誰もが皆欠点だらけです。お互いが支え合い、生きていくようにお作りになられたのです。」
「やらないといけないではない、やらせていただいているということであり、全てのチャンスに繋がる。」
「困難は問題では無い。全てはチャンス。自分のことも相手のことも否定したりしない、弱さを認めてあげること。」
「どんな時も、愛を持って誰かのそばにいてあげてください。弱さを認め、苦しめ合ってください。苦しめ合う=愛し合っている証拠なのです。誰かのために生きたフランシスコのように。みなさんもそのように生きてください。」
非難するのではなく、自分や相手を受け入れる。共同祈願と神父様の言葉を忘れないように。明日も大きく成長できますように。
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