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《野菜の栽培》
今、仁川の森の畑には、サツマイモ、ダイコン、ニンジン、ハクサイ、ホウレンソウ、カブ、水菜、そして近年日本に入ってきた西洋野菜のビーツと、全部で7種類もの野菜を育てています。多様な野菜を育てることで、種のまき方・育て方の違いなどが比較できます。
8・9月と台風や長雨で何度も大きな被害を受けた畑。一難去ってまた一難、今度は害虫の発生です。アブラムシ、ネキリムシ、ヨトウムシ……。日常なら「きれいだなぁ」と笑顔で眺めているチョウも、畑に飛んできたら害虫扱いです。チョウが作物にとまれば5秒で卵を産み付け、それが孵化してアオムシとなり、せっかく発芽し育った野菜の葉を食べ尽くしてしまいました。
これを放置していては、被害が拡大するばかり。胸の痛む思いで、育ってきた野菜を破棄します。抜いたダイコンは少し実ができていました。「先生、見てくださいよ。こんなに育ったのに、もうだめなんですね。もったいない……」と生徒の声。言葉以上に表情から無念さが伝わってきました。
しかし、ここで挫折しません。順調に育っている苗もあります。間引きや追肥をして愛情を注ぎます。また、被害を受けた野菜の跡地には、「今度こそ順調に育ってほしい」という願を込めながら、また種をまきました。3年生のリーダーが畑の状態を確認してから、下級生に役割分担をし、先生方からのアドバイスも受けながら進めました。
《校内植物マップを作ろう》
仁川学院の小学校周辺、中学・高校の間の中庭、仁川教会の周辺には、無数の植物が植わっています。毎日のように目には入っていますが、どんな花や葉をつける植物なのか、ほとんど意識することはありません。まして、植物の名前はほぼ知らない、という人が多いでしょう。
そこで、野菜の手入れと同時進行で、「校内植物マップ」の作成にチャレンジ。各班に1枚の植物の写真と、その植物の別名だけが書かれたワークシートを配布。その別名を手がかりに、パソコンで植物名・英名・原産地・花の咲く季節を調べ、班員でその植物のアピールポイントを考えて文章にしました。
次に、その植物が学内のどこにあるのか、探しに行きました。「あっ、こんなところにあったんだ」という驚きと発見があちこちでありました。
班ごとに、自分たちが調べた植物とともに記念撮影。この写真をワークシートに貼り付け、マップ上の植物があった位置に貼り付けました。
仁川教会周辺はもちろんのこと、校内にも聖書に関連した植物がたくさんあります。よく知られたノアの方舟(はこぶね)のエピソードでは、ノアの放ったハトがオリーブの枝を加えて戻ってきます。それでノアは洪水が終わったことを知ります。オリーブの花言葉「平和」は、このエピソードが元になっているようです。
身の回りの植物を意識することで、いろんな学問と結びつき、視野が広がっていきます。