学校行事
合宿最終日は毎年恒例・知恩院の朝のお勤めに参加するところから始まります。前日、夜遅くまで学習していたにも関わらず、4:40起床でお堂に向かいます。私語を慎み、畳の上で静かに聞くお経と木魚。心が洗われる空間。その後、知恩院の方のご案内で、重要文化財の鐘楼を見物。国内最大級の大きさを誇る釣鐘で、あのアインシュタインが音の聞こえ方について実験をしたそうです。
宿舎に戻ると、朝食前の自学自習が80分。これが合宿中、最後の机に向かう学習時間。睡魔や疲労に負けることなくやり抜きました。
朝食後、いよいよ京都散策に出発。5・6人で形成された班は、1~3年混合です。地図を頼りに、東山の佇まいを味わいます。鹿苑寺金閣や晴明神社、二条城などの名所だけでなく、今年は立命館大学の国際平和ミュージアムも見学。昨日の事前学習で教わったことと重ねながら、じっくり展示物を観て考えを深めていました。
猛暑に負けず、バスを乗り継いで5時間の散策が終了し、全員無事に知恩院に戻ってきました。「学習」と聞くと、机に向かう座学のイメージが先行しがちですが、フィールドワークを通して五感で味わうことも立派な「学習」。仁川学院の特進Ⅱコースでは、そこにもこだわっています。
いよいよ閉校式。知恩院和順会館の館長からは、「人間は卵からさなぎへ、さなぎから成虫へと成長する昆虫と同じ。節目ごとに変化していくもの。みなさんがどんなふうに変わっていくのか楽しみです」というお言葉をいただきました。
帰校してアンケートの記入。この3日間の自分をふり返る意味もあります。最後に本田徹也教頭から「最初から『できない』と自分で決めつけない。何でもやってみること。そこから道が開ける」というメッセージをいただきました。この3日間、さまざまな学習の時間を合計すると25時間以上に上ります。これで終わり、ではなく、この経験を良いきっかけにして、夏休みの学びを加速させてほしいと願っています。