国際交流
ローマ2日目
今日もローマは曇天なり。
このことが幸いしたのでしょうか、観光客あふれる中を練り歩く覚悟でいましたが、まったくその必要のない、大変幸運な一日となりました。
はじめに拝観したサン・ピエトロ大聖堂では、まずは広場中央に集まっての集合写真から。聖堂の壮麗と皆の笑顔との取り合わせがあまりに愛らしくて、思わず拍手をしてしまいました。
設えられた大きなプレゼピオも、聖フランシスコに縁ある学校として、とても親しみのわく嬉しいものでした。
また、聖堂内部は権威あるものばかりです。床、柱、壁、天井、扉、彫像、祭壇と、視界には入るものすべてが素晴らしく、生徒たちは吸収することに大忙しの様子でした。
その後は、スペイン広場からトレビの泉に向かう「ザ・イタリア」的コースです。みんなでジェラートを食べたり、コインを投げたり、定番ならではの楽しさを満喫していました。
午後はヴァチカン美術館です。皆の楽しみにしていたシスティーナ礼拝堂の天井画・壁画では、「本物が持つ力」を教わることができました。同じ一人の芸術家から生まれた多くの傑作に触れ、生徒たちは、一人の人間がなし得ることの偉大さを感じたことと思います。
その偉大な芸術家ミケランジェロが、死後数日間安置されていたのが、十二使徒大聖堂です。ローマ巡りの締めくくりとして、子どもたちはここでコンベンツァル聖フランシスコ修道会主任司祭Silvestro Bejan神父の講話にあずかることができました。
心の中が静かに落ち着いてゆく気持ち良さを皆で味わう、素晴らしい一時でした。
最後にSilvestro Bejan神父自ら聖堂内をご案内くださいました。折々に「何か質問はありますか?」とお尋ねくださるのですが、これに応答する生徒が現れません。根気強く待ってくださいましたが、果たしてようやく1名のみでした。
「質問はありますか」
「質問するところからすべては始まります」
「質問しなければなにも始まりません」
Silvestro Bejan神父は別れ際にこうおっしゃって、今の生徒たちに足りないものをはっきりと示されました。皆の心に響いたはずです。
明日はローマからフィレンツェへ。移動もまた旅の喜びですから、皆楽しんでくれることと思います。よい1日となりますように。