6月14日金曜日の5・6時間目。本校卒業生による特別授業「未来予想図」を行いました。今回で32回目となる「未来予想図」ですが、今回はお二人の先輩をお迎えし、それぞれ6年生2クラスで授業をしていただきました。どちらの先生もお医者様です。大がかりな準備で子どもたちをひきつけてくださり、笑顔あふれる楽しい授業が展開されました。
6年1組「整形外科のお仕事」(政田亘平先生、39回生)
骨や関節に関するあらゆる病気に挑む整形外科のお仕事のお話を、子どもたちは興味津々に聞き入っていました。
授業の後半では、手術などで実際に使用する器具を使って、骨にプレートを装着させたり、背骨にボルトを入れたり、ギプスを巻いたりする体験をさせていただきました。一つ一つの工程を丁寧に行っていくと、骨折してズレた骨が戻ったり、曲がった背骨が真っ直ぐになっていったり。先生が「工作好きは整形外科医に向いている」とおっしゃっていたのがよく分かりました。
先生が最後に「好きなことを仕事にしてください。」と子どもたちに伝えてくださいました。忙しくても充実した日々を過ごすために、とても重要なことと私も思います。これから自分の将来について具体的に考え始める子どもたちにとって、職業選択の視点が得られる、とても貴重な機会となりました。
6年2組「みんなが我慢していた時、新型コロナと戦っていた呼吸器内科医のお話」(田嶌匠之助先生、37回生)
5時間目は座学で、呼吸器内科とはどのような仕事をするのかを聞きました。レントゲンでどこに異常があるか等、興味を持って子どもたちも学んでいました。コロナ治療初期の頃に使用していた防護服も持ってきてくださって、ジャンケンで勝ち抜いた子は着させてもらいました。コロナが広がった4年前、多くの人が我慢を強いられた生活の中で、その我慢は無駄ではなかったということを改めて実感する時間となりました。
6時間目は、吸入器の使い方を見本を使って教えてくださったり、実際の肺活量を測定する機械を使ったりと、グループワークをしました。子どもたち、楽しく参加していました。
今回、一番印象的だったのは、緩和ケアの話でした。人の死を「墜落」(突然の死)と「不時着」(コントロールされた死」と表現し、分かりやすく説明してくださりました。また、お父様を肺癌で亡くされたことが呼吸器内科医になるきっかけとなったそうです。そういう話をしている時、やはり子どもたちは敏感に感じ取るもので、真剣に、とても静かに聞いていました。