学校行事

【中学】クリスマスウィーク2日目 ~できることから第一歩を踏み出す~

2023.12.20

 クリスマスウィーク2日目も講演から始まりました。今日の講師は、兵庫県立大学3年生の上田琳さんです。

 上田さんは、昨年5月末、TikTokでたまたま派遣ボランティアの募集を見つけて、ウクライナの国境に近い隣国のポーランドへ行きました。ウクライナからの避難民が一時滞在する施設で、支援物資の仕分けや施設内の清掃、子ども達との交流をするボランティアです。

 ボランティア活動をする中で、学生である自分には簡単なことしかできないと無力感を味わっておられたとのことです。しかし、帰国後、現地で交流したウクライナ人から「私の人生で最も幸せな時間でした」という一通のDMが上田さんに届きました。それを読んで「私にも世界のためにできることがある」と気づいたという話を伺いました。

 まとめとして、上田さんが仁川学院中学生に3つのことを伝えてくださいました。

 1.「知ろうとすること」・・・今起きていることを忘れず、興味を持ち続ける。

 2.「自ら行動を起こすこと」・・・実際に足を運び、触れることで得られる価値のある情報がある。

 3.「歴史を学ぶこと」・・・歴史を学ばないと現状が理解できない。

 生徒による講演の振り返りをご紹介します。

 最近は、ウクライナとロシアの戦争のニュースをあまり聞かなくなって、興味が薄れ、知ろうともしませんでした。しかし、ウクライナには今でも大変な避難生活が続いています。そんなウクライナのために、自分は上田琳さんのようにポーランドまで行って活動することはできませんが、募金などで協力しようと思います。また、ウクライナだけではなく各地で戦争が起こっていますが、SNSを活用して知ってみようと思います。

 さて、上田さんの「自ら行動を起こすこと」という言葉を実践すべく、学年ごとの活動が始まりました。

 中学1年生は、ウクライナ避難民の方々へクリスマスカードを作成。

 メッセージを考え、刺しゅうを施し、イラストやシール、ビーズなどを添え、心を込めます。NPO法人神戸定住外国人支援センターを通じて、神戸に暮らす約50名のウクライナ避難民の方々にお渡しします。

 中学2・3年生は、街で募金活動。学校近くの仁川や西宮北口、宝塚、逆瀬川の駅だけでなく、今年は売布神社や今津、武庫之荘、夙川、阪急六甲など少し遠い駅まで足を伸ばしました。

 先日までの暖かさはどこへやら、冷たい風が吹く中、約1時間の募金活動。11カ所で合計26万円あまりの温かいご支援をいただきました。ここに感謝の言葉を申し上げます。

 皆さまよりご協力いただいた募金は、カリタスジャパンを通じてウクライナや周辺国で支援にあたる方々にお送りします。

 中学生として大きなことはできないかもしれませんが、いま自分たちができることで一歩を踏み出しました。