11月6日(金)、絶好の行楽日和に恵まれた中、中学1年生の校外学習を京都・嵐山周辺で実施しました。
新型コロナウイルスの影響により、2020年は様々な面で制限を受けてきました。本校の伝統的な行事の一つでもある野外活動も中止となり、運動会や学院祭も規模を縮小しての実施となりました。毎年11月に中学2年生で実施している長崎研修旅行も来年に延期となり、次年度に2・3年生合同での実施を予定しています。
例年のこの時期の嵐山地区は、木々が色づき始めた紅葉を目的とした観光客で混雑していますが、先日教員が下見を実施した際には、コロナの影響で訪日外国人が減少して比較的混雑が避けられました。感染症対策を十分に行い、3密を避けながら行動するということで、今回の校外学習は実施できると判断をしました。
この校外学習は、ちょうど1年後にある研修旅行へ向けての予行を兼ねています。長崎研修旅行では、路面電車を用いてチェックポイントを回りながら学習する班別活動を実施しています。
今回、嵐山周辺を散策する際に利用したのが京福電鉄嵐山線、通称「嵐電(らんでん)」です。嵐電は、嵐山を始めとする洛西エリアの観光地への行楽路線で、一部区間では道路上を車と併走する路面電車としても有名です。この学習で班別活動を行い、その経験を生かして長崎市内での自主研修に臨むこととなります。
散策するに当たって、1年生がクラスの枠を越え、7つの班に分かれて事前学習を行ってきました。 事前学習では、この周辺の観光地などについて調べ、また今回チェックポイントとなる「広隆寺」「龍安寺」「北野天満宮」と「自分たちが選んだ訪問場所」を時間通りに回れるように行動計画を立ててきました。
午前9時半、嵐山・中ノ島公園に集合しました。ここで挨拶、お祈り、班活動中の注意や、感染症対策について確認をしたあと、いよいよスタートです。
行動計画表と地図をもとにチェックポイントを回ります。世界文化遺産に登録されている龍安寺や、国宝「弥勒菩薩半跏思惟像」が祀られている広隆寺などを訪問して、自分たちの調べてきたことだけではわからない、実際に目で見て肌で感じたことなどを、しおりにメモしていきました。
例年であればこの校外学習までに、野外活動や仁川の森、運動会などの縦割り行事で3年生が前に立ち、リーダーシップを発揮する姿を見てきています。その姿を手本にしながら校外学習で班活動を行えるのですが、今年はほとんどそのような姿を見ることができていませんので、悪戦苦闘することも多々ありました。
各班の中では、班長のほかに、副班長やカメラ係など1人1役の役割を決めており、このような中でも人任せにならないように協力しながら班活動を行っていました。
全てが計画通りとは行きませんでしたが、最終的にはどの班も大きなけがもなく、約5時間の活動を終えて再び嵐山・中ノ島公園に集合しました。少し疲れた様子の生徒もいましたが、ほとんどの生徒が充実感に満ち溢れた表情をしていました。1年後の長崎研修では今回の経験を生かしてくれることでしょう。
来週からのホームルームでは、「京都ガイドブック ~来年の1年生に嵐山を紹介しよう~」と題して、校外学習で見たこと感じたことをまとめて、班ごとに訪問場所のプレゼン発表を行います。そして、次年度の1年生の校外活動の参考にしてもらう予定です。