新入生オリエンテーション合宿も、いよいよ最終日を迎えました。
生徒たちは、クラスメイトと寝食を共にすることで、次第にお互いが打ち解けて、いい笑顔が見られます。
今日の起床時刻は4時30分、集合時刻は5時。まだまだ辺りは暗く、冷え込みの厳しい中ではありましたが、全員が大きな体調不良を訴えることもなく、集合時間に遅れず、ご住職の先導の元、厳粛な雰囲気で根本中堂へ向かいました。いよいよ、修行体験の大きな目玉である坐禅止観です。厳かな雰囲気のお御堂で、姿勢・呼吸・心を整えて坐禅を組みました。約300名が隙間なく座っているにも関わらず、物音ひとつ聞こえることなく坐禅の時間は過ぎていきました。約1時間の体験の中で、生徒たちは自分自身の内なる心と向き合う貴重な時間を過ごすことが出来ました。坐禅止観を終えてお御堂から出てくる生徒全員の顔が、スッキリ晴れ晴れとしていたのが印象的でした。
坐禅のあとは、チェックアウトの準備をしたのち、食事作法、真嶋僧正様からの法話、写経、大水校長からの講話と続きました。
食事作法では、ご住職から、「(生徒の)みなさんは、もっとできる。200%の力を出してこの食事を頂いてほしい」というメッセージを受けて、お米の一粒一粒まで丁寧に食べていました。
真嶋様からの法話では「仁川学院が比叡山で研修を行う意義」、「比叡山での修行を通した非日常的な体験と、今後の学校生活とのつながり」、そして「感謝の気持ちを常に持ち、何事も当たり前ではなく『おかげさま』という気持ちを持つことの大切さ」についてのお話を頂きました。
大水校長からは、世界宗教者平和の祈りの集いの第1回目の会がフランシスコ修道会の本部のあるアシジで行われ、以後30年間、毎年、延暦寺で「比叡山宗教サミット」として行われているつながりがあることを話されたあと、「私たちの呼吸の『ひと息』に神様の親心を感じてほしい」というメッセージがありました。
延暦寺会館の最後の食事となる昼食も、食事作法でした。昨日から続く修行体験を受けて、細かく指導を受けなくても整然と静かに食事をする姿が、生徒たちのこのオリエンテーションでの成果を物語っていました。
2泊3日の新入生オリエンテーション合宿は今日で終了しますが、高校生としての生活は始まったばかりです。今回のオリエンテーションで培ったことを今後の仁川学院での生活で活かし、有意義な3年間を過ごしてくれることを願っています。
次の登校は、4月16日(月)8:15です。オリエンテーション合宿の疲れを十分に取り、元気な姿で登校してくれることを願っています。保護者の皆様、合宿に際してご協力を頂き、ありがとうございました。