卒業生特別授業「未来予想図」を行いました
11月7日(金)5・6校時、卒業生特別授業「未来予想図」を行いました。今回は4・5年生が対象でした。
本校の卒業生をお招きして、職業・仕事観についてご講演やワークショップをしていただきました。この学習は、子どもたちに社会や職業への関心・希望をもってもらうことをねらいとしています。4年生にとっては、初めての体験だったので、期待を膨らませて、待ち望んでいたことと思います。それぞれの活動については次の通りです。
4年1組「心理学ってなに?」第25回生 下津 咲絵さん(神戸山手大学 准教授)
ご専門の心理学について「心理学って何?」というタイトルで授業をしていただきました。心理学で行われる観察や実験、調査について教わりました。「集団の人間がどのような行動をするのか」という例に、アッシュの実験、ミルグラムの実験を聞きました。何人かが続けて間違えた答えを言うと、自分もそれを言ってしまう、町を歩いている時に数人が上を見上げていると自分も見上げてしまう……子どもたちも生活の中で体験したことのあるような内容だったので、楽しみながら学ぶことが出来ました。後半は、コミュニケーションについて体験プログラムを通して学びました。「あたたかい言葉」をかけあうことの大切さについて子どもたちは実感出来ました。普段子どもたちが見聞きしない「心理学」という分野から、子どもたちの実生活に結びつく学びを提供していただきました。
4年2組「日本料理から学ぶ『和』の伝統と利他の愛」第24回生 髙井 昌昭さん(多幸梅フーズ 代表取締役)
多幸梅フーズの代表取締役をされている24回生の髙井昌昭さんの授業が行われました。前半はクイズ形式で和食や包丁の種類について分かり易く教えていただきました。印象的だったのが、料理の世界を通して常に感謝することを子どもたちに伝えてくださったことです。後半はカセットコンロを持ち込まれ、子どもたちの前でだし巻きを作っていただきました。どの子も食い入るようにそのだし巻きを見つめていました。髙井さんの料理に対する情熱を、子どもたちは肌で感じたことでしょう。とても貴重な体験をさせていただきました。
5年1組「外科系?内科系?医学を学んでどう進みますか?」第12回生 日下 泰徳さん(くさか医院 院長)
中学校への進学を意識し始めた子どもたちに、ご自身の小・中・高校時代の体験談を織り交ぜながら、どのような勉強の仕方をすればよいのかをお話ししてくださいました。お話の途中で算数の問題を配布されたのですが、戸惑いながらもせっせと解答していました。その後、グループごとに答えを確認し合って、代表者が解説をしました。すべての解説が終わったところで、「初めからやり方が決まっている問題もあるけど、アプローチの方法がいくつもある問題もある。医者が患者さんの症状を聞きながら、どこが悪いのかを考えるプロセスは、このような算数の問題を解く場合と似ている。」とお話しくださいました。また、知識を持っているだけではなく、行動できること、きちんと周りと対話できることが今の医者に求められているが、これは今の子どもたちにとっても大切なことであることを教えてくださいました。
5年2組「建築設計とはどんな仕事?」第6回生 佐野 吉彦さん(安井建築設計事務所 取締役社長)
5校時に「建築と建築設計」についてのお話、6校時にワークショップを体験させていただきました。建築のお話は、身の回りにある建築物を例に上げて、設計の概要を伺いました。また、設計図を基にして作られる模型もご紹介いただきました。建築設計が、くらしや社会を支える大切な仕事であることを教わりました。6校時はグループに分かれて、設計図を作る活動を行いました。ノートパソコンを使いながら、学校を改造する設計図を作りました。どのグループも個性的な設計図ができあがりました。最後に、佐野先生から一言・・「建築の仕事をしてみたいと思った人!」「ハーイ!」たくさんの子が手を挙げました。「建築設計」の仕事を体験できたとても楽しい時間となりました。
今回の体験を通して、子どもたちは将来の自分を想像したのではないでしょうか。期待を膨らませて、これから益々成長してほしいと思います。
今回ご講演いただいた卒業生の皆様に感謝の気持ちを込め、今後もつながっていければ嬉しく思います。