野上日記

2013年11月

もうすぐ師走、クリスマス

こんにちは、Y館長です。

 

来週からはもう12月、師走ですね。今年の待降節第一主日は12月1日の日曜日、この日からカトリック教会ではクリスマスの準備が始まります。
 
昨日は京都・南座のまねきも上ったとニュースが報じていました。慌ただしくも賑やかな歳末風景のはじまり・・・舞妓はんが石畳を行き交う事始めの華やかな風情もまもなくでしょう。
 
仁川学院高等学校のイタリア研修旅行(2年生の所謂修学旅行)も、もうすぐ出発です。
 
Yには、いまから6年前、そのイタリア研修旅行の催行が可能かを探る調査のためS名誉学院長(当時は学院長)、K副校長(当時は広報室長)とともに、いまの研修コースの元となっている各地を中心に巡ったことが思い返されて感慨深いものがあります。
その三年後からスタートしたイタリア研修旅行も今年は4期を迎えるわけですが、神様のご加護の下で無事に実り多く終えられることを願わずにはいられません・・・
 
以前にもこのブログで、その調査旅行の際のサンピエトロ大聖堂の写真をお目にかけたことがありましたが、こたびもちょびっとYの個人的なセンチメントにお付き合いいただいて・・・
 
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夜露に濡れた早朝のサンピエトロ広場・・・先の方に小さく見えるのがS名誉学院長とK副校長・・・
 
 
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生徒たちのローマでの宿泊場所となるカトリックのシスターたちがお世話をしてくれる宿泊所の、その入口で迎えてくれる「馬小屋」です。
ほぼ等身大と云っていい立派なもの。
Yが訪れた時はまだ準備中で、イルミネーションに灯りも入っていませんでしたが、今年の生徒たちが訪れるときにはさぞかし暖かい光で満ちていることでしょう・・・
 
 
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聖フランシスコにとって最も大切な場所のひとつであるリヴォトルト教会。内にある聖なるあばら屋は当時は修理中で見ることができなかったのですが、「馬小屋」は飾り付けの最中を見ることが出来ました。
 
聖フランシスコとその弟子たちは、13世紀初頭に教皇から会則の認可を得てローマから戻るのですが、戻って最初に住んだのがリヴォトルトのあばら屋でした。そのあばら屋を保存するために作られた教会です。
ただ、アシジの城外を外れた郊外となるので、研修旅行では訪れないのかな・・
訪問先に入ってる(と思うのですが)同じく城外ですが新市街の中心に聳えるサンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会の内に保存されているポルツィウンコラ礼拝堂と並ぶ聖地です。
 
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リヴォトルトとは「曲がりくねった川」という意味だそうですが、この小さな川がそうでしょうか、教会前からかなたにアシジの街が望めます。
と、研修旅行を意識した解説(?)はこれまで・・・・あとはYのへそ曲がり紀行でも・・・
 
 
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これ、イタリアで出稼ぎに精出すキティーちゃん! 
 
いやぁ、日本の観光地でも見掛けないことはないキティー・グッズですが、ここペルージャの目抜き通りでも、ショーウィンドウを独占! 
 
 
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フィレンツェでの宿泊はアルノ川に面したホテルでしたが、そのアルノ川の岸辺にテントを張って行商をするロマ(以前はジプシーと呼ばれていた)の人々の光景・・・商っているものは、装身具や袋物やと思うのですが、なんかようわかりませんでした・・・
 
 
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そのホテルの近所をまだ明けやらぬ黎明に散歩したところ。新聞スタンドだけが開いていて、このあと覗いてみましたがもちろん日本の新聞などあるはずもなく・・・Yにはとんと用事がありませんでした・・・店主のおじさんは忙しく動きながら何やら声を掛けてくれるのですが、こっちは「チャオ、チャオ」一辺倒、情けなぁ~
 
 
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同じくフィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(通称フィレンツェのドゥオーモ)美術館にある、もうひとつのミケランジェロのピエタ・・・もうひとつはどこにあるか、皆さんご存知ですよね、特にこれから出掛ける生徒諸君は・・・
 
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こちらは作品を遮るガラスケースもなく、そうとなれば見えないところを見たいもの・・・どうしても背中が気になって裏に廻ったわけですが・・・
 
突然、何かが作動したようないやあな予感に襲われて、ふと頭上を見上げると、壁の隅に裏には廻り込むなといった警告が・・・
 
というわけで、これを見学する際は、心ある生徒諸君は決して裏を見ようなぞとは考えないように・・・ホンマ
と、こう書いて思い出しました! そうそう、単に後ろに廻っただけでなくその背中を撫でてみようとピエタを取り巻く黒い鉄枠の内側に手を差し伸べた途端に警報が鳴ったのでした・・・ゴメンナサイ
 
 
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ローマはスペイン広場のジェラート屋さんのデコレーション、めいっぱい派手でした・・・となりには真っ白なランボルギーニが路駐していて、その車とはまったく関係なさそな「ちょい悪おやじ」風が、Yの耳元で「これは高いんやで」と、どういうわけか英語で囁いてくれました・・・何やったんやろ?
 
 
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特に意味は無いのですが、抜けるような青空と壁の色が「あぁ、イタリアやなぁ」と思いながらシャッターを切りました。
いま、見返してみると、結構、藤飯治平先生のイメージと重なったりして・・・まぁ、単なる自己満足ですが。
 
というところで、また来週・・・
 
最後に、ここ仁川学院藤飯治平記念館の「馬小屋」をご披露しましょう、A職員の心尽くしです。
 
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冬到来

こんにちは、Y館長です。

 

めっきり寒くなりました。
 
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Yの通勤スタイルも、コートにマフラー、手袋というフル装備。
 
退勤時などは、それでも背を竦めて、ブルブルっと身震いする体たらく・・・
 
けど繁華な場所では、Tシャツ一枚の猛者を見掛けたりもしますが、あれはやせ我慢? それともほんまに寒くはないのかしら?
 
そんな季節の移ろいは、藤飯治平記念館での時間の経過でもあります。梅雨も開けたばかりの開館以来、まもなく半年を迎えさせていただきます。
 
この間、多くの(あっ、これは「偽装」ですね、まだまだYの努力不足で多くの!と胸を張れるほどでは、まったくありませんでした。すんません・・・)お客様がご訪問くださり、様々なお声を聞かせてくださいました。
 
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それらを励みに胸中に秘めた(?!)次のステップにも果敢に挑戦しなければ・・・
 
 
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先日、サロンに展示する作品について、一部の展示替えを行いました。
 
また、アトリエでは藤飯治平先生の取材旅行時の写生帳(スケッチブック)の整理を始めました。まだまだ大半が未整理状態ですが、お声を掛けていただければ、ありのままをご覧いただくことも可能です。
 
 
そうそう、これまで藤飯治平記念館のご利用方法について、ちゃんとお伝えしたことがなかったような・・・
 
基本的には月曜日から土曜日までの午前10時から午後4時(入館は午後3時30分まで)まで開館しています。
 
日曜日及び祝日はお休みです。夏休み、冬休み等の特別休館についてはその都度、ホームページでご案内しています。
 
もちろん【 無 料 】で入館いただけます。
 
入館可能時間帯は、門扉を開放していますので、そのままお入りください。
 
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まっすぐ庭石伝いに進んでいただくと玄関です。
 
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こちらで履物を脱いで、奥の下足箱のスリッパをご利用ください。
 
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右手が「サロン・受付」の扉です。夏場は常時開放していたのですが、さすがにそれでは寒い!ということで、取り敢えず閉まっていますので、構わずに開けてお入りください。
そこで一声お掛けいただければご案内させていただきます。
 
 
館内ではごく簡単な飲み物メニューもご用意しておりますので、お気軽にお申し付けください。

 
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来月はもうクリスマス・・・館内でもそろそろクリスマス準備が始まります。そんなお噂は次回ブログでご紹介させていただこうかな、というところでまた来週・・・
 
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ジャンヌ・モローとお千代ちゃん

こんにちは、Y館長です。

 
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フランスの女優・歌手であるジャンヌ・モローのLPレコードです。
ジャケットの記載によれば、‘64年のフランスレコード大賞を受賞したアルバムだとか・・・
 
ジャンヌ・モローと聞けば、Yには、たちどころにモーリス・ロネと共演した「死刑台のエレベーター」でのフロランス役を思い出します。
 
米国のジャズ・トランペッター、マイルス・デイヴィスがラッシュ・フィルム(撮影されたフィルムを現像したままの未編集フィルム)を見ながら即興で演奏したというトランペットをバックに、夜のシャンゼリゼを彷徨うフロランス・・・・
 
出演者の誰もがクールに抑えた演技で、モノクロームの美しさが際立つ素晴らしい映画でした。そうそう、脇役のシェリエ警部役のリノ・ヴァンチェラもよかったなぁ~
モーリス・ロネもYお気に入りの男優です。ドロンと共演した「太陽がいっぱい」、これもタイトルを聞くだけであのテーマ曲のイントロが頭のなかで蘇ります。あとは、「鬼火」とか・・・
 
実はこのレコード、藤飯治平記念館を仁川学院が引き継いだ際に、ただ一枚、アトリエに残されていたLPレコードなのです。
国内盤(海外のレコードを、版権を取得した日本のレコード会社が国内向けに制作した盤)ではなく、フランスで制作されたオリジナル盤で、ジャケットの裏には105フランの値札が貼らています。
 
藤飯先生がパリ大学美術考古学研究所に留学されたのが‘67年ですから、おそらく藤飯先生が、パリで買い求められたものでしょうか、そう想像すれば、単なるジャンヌ・モローのレコードという以上の感興が湧いてきて、ぜひ聴いてみたいとの思いが募りますね。
 
 
 

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さてこちら、先日、亡くなられた昭和を代表する国民的な歌謡歌手である島倉千代子さんのLPレコード。
さきほどのモローのレコードは直径30センチの所謂12インチ盤。こちらは直径25センチの10インチ盤で、‘58年の発売です。デビュー曲である「この世の花」を筆頭に8曲が収録されたアルバム。
 
これは藤飯治平先生とはなんの所縁(ゆかり)もなく、歌謡曲好きのYが大切に持っている一枚。島倉千代子さんが亡くなられたあと、S官房長官が「実は大ファンで・・・」と記者会見で追悼したそうですが、Yにとっても、実は(ともったいぶるほどのことはないのですが)、テレビ画面を通してさえまったく天真爛漫な人柄と思える雰囲気が伝わってきて、大好きな歌い手さんの一人でありました。
 

嗚呼、また昭和は遠くなりにけるかも・・・ありゃ! LPレコードつながりということで、ちょっとY流に感慨にふけってしまいました。
 
藤飯治平記念館では、サロンのBGM替わりとして、NHK―FM放送を、学院から持ち込んだCDラジカセで流しているのですが、アトリエにレコードを聴く環境が整えられれば、何かできそうかな、などと考えていますが、さて・・・
 

 
今日の一輪はこちら・・・藤飯治平記念館敷地の側溝脇にそっと咲いていた、モローやお千代ちゃんを偲ばせる可憐な花をA職員が摘んできてくれました。
 
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聖衣

こんにちは、Y館長です。

 

これは、仁川学院高等学校の玄関エントランスです。
 
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正面の壁面には130号の大きな絵画「聖衣-宙(そら)-」が掛けられています。
 
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学院創立50周年記念学院施設整備事業の竣工を機に、稲垣直樹画伯から寄贈された大作です。
 
その作者である稲垣画伯が、先週、仁川学院藤飯治平記念館を訪ねてくださいました。
 
稲垣先生は、現在、大阪を拠点に幅広く活躍をされていますが、十数年前のイタリア留学中にアッシジの聖フランシスコ大聖堂で出会った一枚の修道服(800年前、聖フランシスコが実際にその身に纏っていた粗末な衣)から大きな啓示を受け、以来、その聖衣を自らのもっとも大切なテーマとして旺盛に創作活動を続けておられます。
 
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毎日、仁川学院高等学校の生徒を出迎える冒頭の絵画も、もちろんアッシジの聖フランシスコをテーマに描き上げられた、Yには稲垣先生のもっとも稲垣先生らしい一枚と思えます。
 
稲垣先生はご自身の創作活動と併せて、美術研究所を主宰されるとともにNHK文化センターでの講師活動や様々な講演活動にも取り組まれているのですが、稲垣先生のお人柄ともども、Yには藤飯治平先生とオーバーラップして、何やら身内のような感覚でお迎えしました。
 
そんな稲垣先生とひととき愉しく懇談させていただき、これからの記念館運営に関して、画家の、或いは絵画の指導者としての立場から、ぜひアドバイスやアイデアをと厚かましいお願いをさせていただくとともに、いろんな方々からのご縁に支えられた記念館のこれからに心強い思いを新たにさせていただきました。
 
そんな多くの方々からいただくエネルギーを、より多くの皆さんと共に感じられる活動を、手探り状態ではありますが、いっときも早くかたちにしようと、ねじり鉢巻に汗かくYでありました・・・
 
稲垣先生の「聖衣-宙-」は、仁川学院高等学校でご覧いただけます。興味を持たれた方はぜひ足をお運びいただき、藤飯先生の3作ともどもご鑑賞ください。
 
 
最後に、野趣あふれる本日の一輪・・・ではまた。
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