野上日記

2014年10月

訪問者

こんにちは、Y館長です。
 
今週初めには今年の木枯らし1号が吹き荒れましたが、朝晩の冷気に思わず身をすくめる、そんな季節がやってきました。

 
ここ野上では、館長執務室(!?)のガラス扉越しに、たわわに色づいた紅い実が今まさにの「秋」を感じさせてくれます。

 
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その木枯らし1号の最中のことですが、PCモニターの画面からふと目を離して、そのガラス扉から庭先を眺めるとこんな光景が・・・

 
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えっ、なんやようわからん?

 
ある部分を拡大してみると・・・

 
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メジロです。日本に生息する野鳥の中ではもっとも小型の、なんともチャーミングで美しくカワイイ小鳥・・・

 
Yがそっと眺めるなか、数十秒、小首を傾げながらちょんちょんと遊んでいった、束の間の訪問者・・・

 
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木枯しや鐘に小石を吹きあてる   蕪村
 
 
さて、Yが木枯しで思い浮かべるものといえば・・・・
 
真っ先に脳裏をよぎるのは・・・シンシアの「色づく街」・・・
 
つぎは・・・イメージは一変して、上州新田郡三日月村・・・あっしには関わりのねぇ木枯し紋次郎・・・
 
 
メジロを見逃したA職員にそのカワイサを話したところ・・・
 
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これで、また呼び寄せるのだそうです・・・


芸談・・・芸術の秋

こんにちは、Y館長です。
 
秋もすっかりたけなわで、来週はもう「文化の日」・・・
 
文化の日と云えば、皇居での文化勲章親授式が当日のTVニュースを賑わせますね。
 
先週金曜日には今年に受賞される方々の発表もありました。
 
三人の同時受賞で国中が沸き返ったノーベル物理学賞の中村先生と天野先生。赤崎先生はすでに2011年に受賞されています。
 
その他に各界で業績を残された五名の方々が受賞されたのですが、関西在住のYにとってひときわ印象的なのが文楽太夫である竹本住大夫師・・・
 
この春、惜しまれつつ現役を引退されましたが、Yもそれに先立つ新春公演を国立文楽劇場で観させていただきました。
 
演目は「近頃河原の達引(ちかごろかわらのたてひき)」堀川猿回しの段、登場人物のこころうちを様々に語り分け単に泣かせるだけではないその至芸をこころから堪能させていただきました。
 
で、ここからはいきなりYの極私的なお話になるのですが、実はその受賞者発表の翌日、先の土曜日に某所でその住大夫師とお目にかかる機会があり、お目にかかるばかりか小一時間、その芸談を直接お伺いする幸せに預りました!
 
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そのときに、「いやぁ、もうこないに歳とってからに、写真は嫌いでんな」と仰るのをここで挫けてなるかと、Yも気合を入れて無理矢理撮らせていただいた・・・
 
そのうえ、この写真のシャッターを押してくれたのが、師の介添えとして付いておられた文字久大夫師!
 
新春公演では、住大夫師の前の四条河原の段を語っておられました。
 
そんな畏れ多い現場で厚かましくお話を伺ったのですが、「芸に完成はない、毎日が勉強、挑戦」という表現者としての姿勢と、陽の当たらない場所で支えている方たちへ感謝し労い気遣われるその姿に、多くのことを感じさせていただいた至福の時間でした。
 
と同時に、仁川学院名誉学院長である園田神父から常々聞かされた「教育が担う人格の完成に終わりはない」という使命感に改めて思いを新たにすることでもありました。
 
写真の右は、その席にご一緒におられた関西浪曲界の重鎮でいらっしゃる京山小圓嬢師。
 
小圓嬢師からも芸歴七十年のうえに培われた含蓄あふれる様々なお話をお伺いし、Yにはなんとも豊穣な芸術の秋を堪能させていただいた得難い時間でありました。
 
そうそう、写真はトリミングで住大夫師と小圓嬢師ですが、Yもしっかり小圓嬢師のおとなりで写ってますので念のため・・・・!
 
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モデルとファン

こんにちは、Y館長です。
 
台風一過、昨日はこの秋一番の冷え込みで、きょうも庭から射し込む秋の日差しが恋しい記念館です・・・
 
先週、藤飯治平先生とたいへん縁(ゆかり)の深い方が記念館を訪ねてくださいました。
 
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この絵は、藤飯治平先生が83年に制作された「バレリーナ」です。アトリエの、大きなイーゼルに架けた先生の肖像写真の対壁に、まぁ、「見つめ合う」感じで展示されています。
 
記念館を訪ねてくださったのは、この絵のモデルをされたバレリーナのTさん・・・
 
伺うとTさんは仁川学院小学校の卒業生で、Tさんご自身は直接には藤飯治先生の教え子ではなかったのですが、その後入学されたご妹弟が取り持つ形でご縁が始まったのだとか・・・・
 
Tさんがプロのバレリーナとして活動を始めた頃から藤飯先生がTさんの舞台を鑑賞されたりというお付き合いの中で、自然に先生のモデルを引き受けることに・・・
 
先生がTさんを如何に気に入っておられたかということは、残された作品がそのすべてを語ってくれているように思います。
 
この記念館のアトリエに残された作品のテーマで一番多いのがTさんを描いた様々な作品分でした。油絵、水彩、パステル、素描・・・
 
Tさんは先生所縁(ゆかり)の地が記念館として残されたことを大変喜んで下り、このたびは僅かな時間でしたが、Tさんならではのお話を心地よくお伺いすることができました。
 
次の機会にはぜひゆっくり時間を取って頂いてもっとディープ(!?)な藤飯治平像を伺いたいものと、勝手に考えています・・・
 
 
お客さまと云えば、もう一月ばかり前のことですが、京都は大原野からAさんとおっしゃるご婦人が訪ねてくださいました。
 
伺えば、昔からのアルフィーのファンで、CDアルバム「アルカディア」のジャケットに描かれたバベルの塔から藤飯治平先生に興味を持たれて訪ねてくださったのだとか・・・
 
バベルの塔の大作は、こ記念館には収蔵されておらず(仁川学院の図書館には常設展示されています)、ご覧いただけたのはアルバム発売時の大判ポスターだったのですが、その情熱は素晴らしい・・・
 
いわゆるファン気質というのでしょうか、そういう情熱の波動がアーティスト(ジ・アルフィー)のクリエイティブな創作活動のエネルギーになっているのでしょうね・・・
 
そういう意味では、藤飯治平先生はバレリーナTさんの熱烈なファンだった、ということでしょうか・・・
 
 
ところでこの絵に描かれたバレリーナの衣装はTさんのお手縫いなのだそうです。うーん、素晴らしい・・・
 
 
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Luna rossa

こんにちは、Y館長です。
 
あれっ? このブログ、つい先日更新したばかり、ですがものごとには旬ということもあるので・・・
 
 
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三年振りに観られた皆既月食ですが、天候はじめ諸条件に恵まれた束の間の天体ショーをYもしっかり見上げておりました。
 
写真はYの住まいから5分ほど、淀屋橋は日本銀行脇から見上げた「Luna rossa」・・・小さなデジカメで1秒以上というスローシャッターですからブレてなんだかよくわかりませんが、それでもまさしく「紅い月」・・・
 
肉眼ではもう少し灰暗色に眺められましたが、写真ではやっぱりアカイツキですね。
 
「Luna rossa」はイタリア語の紅い月ですが、同タイトルのカンツォーネが有名で、フランスに渡ると「Prière à la lune」(月への祈り)という副題がつけられてシャンソンとして歌われているとか。
 
アメリカでは「Blushing Moon」、ポール・アンカが訳詞をつけてシナトラに捧げたのだとか・・・
 
 
Yなどは、なかにし礼の小説「赤い月」を思うのですが、ここでの赤い月は「Luna rossa」で歌われたとは真逆の凄絶なイメージ・・・
 
見上げたひとの数だけ、それぞれの思いを呼び覚ます、やっぱり神秘な「アカイツキ」でした・・・


秋本番

こんにちは、Y館長です。
 
台風一過の秋らしい気配が満ちた記念館の庭先ですが、この週末にはつぎの台風が列島を窺うらしいと朝のニュースが報じていました。
 
先週は、仁川学院小の入学試験、学校法人仁川学院の創立記念日、仁川学院中高の学院祭と恒例の行事が続きましたが、天候にたたられることもなくそれぞれ無事に終えることができたようです。
 
10月3日は学院の師父であるアシジの聖フランシスコのご命日、そして10月4日はカトリック典礼暦でいう聖フランシスコ(アシジ)修道者の記念日でした。学院の創立記念日もその記念日を創立の日として設けられました。
 
これからも様々な秋行事が予定されていますが、子どもたちの思いをくだくことなく終えられればと願っています。
 
 
とはいえ、地域が変われば大変な災禍のニュースも聞こえてきます。一日も早く落ち着いた生活に戻ることができるよう願っています。
 
 
秋、といえばやっぱり「芸術の秋」と応えるべきでしょうね、Y館長としては・・・本音は「食欲の秋」で決まりなのですが・・・
 
TVのニュースでも、そんな話題が増えていますが、今年の正倉院展(奈良国立博物館)では『鳥毛立女屏風』が、京都国立博物館では『国宝 鳥獣戯画と高山寺』が鑑賞できるのだとか。
 
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ここ藤飯治平記念館でも、負けじと(!?)秋の展示替えを企画中ですが如何相成りますか、乞うご期待!!!
 
ところで明晩は三年ぶりの皆既月食とか。天候も問題なさそうで興味のある方は東の宵空に注目です。
 
無題
※画像はYahoo!ニュースより
 
 
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