野上日記

モデルとファン

こんにちは、Y館長です。
 
台風一過、昨日はこの秋一番の冷え込みで、きょうも庭から射し込む秋の日差しが恋しい記念館です・・・
 
先週、藤飯治平先生とたいへん縁(ゆかり)の深い方が記念館を訪ねてくださいました。
 
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この絵は、藤飯治平先生が83年に制作された「バレリーナ」です。アトリエの、大きなイーゼルに架けた先生の肖像写真の対壁に、まぁ、「見つめ合う」感じで展示されています。
 
記念館を訪ねてくださったのは、この絵のモデルをされたバレリーナのTさん・・・
 
伺うとTさんは仁川学院小学校の卒業生で、Tさんご自身は直接には藤飯治先生の教え子ではなかったのですが、その後入学されたご妹弟が取り持つ形でご縁が始まったのだとか・・・・
 
Tさんがプロのバレリーナとして活動を始めた頃から藤飯先生がTさんの舞台を鑑賞されたりというお付き合いの中で、自然に先生のモデルを引き受けることに・・・
 
先生がTさんを如何に気に入っておられたかということは、残された作品がそのすべてを語ってくれているように思います。
 
この記念館のアトリエに残された作品のテーマで一番多いのがTさんを描いた様々な作品分でした。油絵、水彩、パステル、素描・・・
 
Tさんは先生所縁(ゆかり)の地が記念館として残されたことを大変喜んで下り、このたびは僅かな時間でしたが、Tさんならではのお話を心地よくお伺いすることができました。
 
次の機会にはぜひゆっくり時間を取って頂いてもっとディープ(!?)な藤飯治平像を伺いたいものと、勝手に考えています・・・
 
 
お客さまと云えば、もう一月ばかり前のことですが、京都は大原野からAさんとおっしゃるご婦人が訪ねてくださいました。
 
伺えば、昔からのアルフィーのファンで、CDアルバム「アルカディア」のジャケットに描かれたバベルの塔から藤飯治平先生に興味を持たれて訪ねてくださったのだとか・・・
 
バベルの塔の大作は、こ記念館には収蔵されておらず(仁川学院の図書館には常設展示されています)、ご覧いただけたのはアルバム発売時の大判ポスターだったのですが、その情熱は素晴らしい・・・
 
いわゆるファン気質というのでしょうか、そういう情熱の波動がアーティスト(ジ・アルフィー)のクリエイティブな創作活動のエネルギーになっているのでしょうね・・・
 
そういう意味では、藤飯治平先生はバレリーナTさんの熱烈なファンだった、ということでしょうか・・・
 
 
ところでこの絵に描かれたバレリーナの衣装はTさんのお手縫いなのだそうです。うーん、素晴らしい・・・
 
 
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