野上日記
小さな花
こんにちは、Y館長です。
藤飯治平記念館はわたしYと、もうひとり、A職員とで切り盛りをしています。
というより、YがA職員の足を引っ張りながらなんとかこなしているといったほうがいいのかも・・・
ふたりで「記念館の運営」なんぞと大上段に振りかぶるより、ささやかなお堂の堂守といった感じでお世話をさせていただいてます。
堂守の小草ながめつ夏の月 蕪村
A職員のおかげで、記念館内はまことに居心地の良い空間に設えられています。
その一つが、記念館のあちこちにさりげなく飾られた「小さな花」・・・
門扉からのアプローチは云うに及ばず、玄関、サロン、アトリエと細やかな心配りで毎日用意してくれています。
決して高価な花々ではなくて、学院の隅にひそやかに咲いている花であったり、記念館の庭に咲く薔薇や野菜の切れ端から覗く若芽であったり・・・
ところで、「小さな花」という言葉で、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?
昭和二十年台生まれでジャズ好きのYが思い浮かべるのは、シドニー・べシェというクラリネット奏者(というよりジャズにソプラノ・サックスの音を持ち込んだイノベーターといったほうがいいかも)が作曲し、自身のバンドでブルーノートという当時のマイナー・レコードに吹き込んだ「小さな花」・・・これは、のちに日本でも題名を変えて大ヒットします。
そう、ザ・ピーナッツの「可愛い花」がそれです。フランス語歌詞の原題である「プティット・フルール」のリフレインを懐かしく思い出します・・・えっ、歳やなあって・・・・スンマセン
もうひとつ、ぜひ知っていただきたい「小さな花」があります。
それは「聖フランシスコの小さな花」・・・イタリア語では「Fioretti di San Francesco」・・・
聖フランシスコの死後、おそらく百数十年後に書かれた伝記です。カトリック教会の正式な教典や原典ではありませんが、聖フランシスコの敬虔な信仰を、ひろく一般の人々に知らしめるうえで、大きな功績があった伝記です。
映画「ブラザー・サン、シスター・ムーン」の原作でもあります。仁川学院の母胎であるコンベンツァル聖フランシスコ修道会の聖母の騎士社から日本語訳も出版されています。
少しでも興味を覚えていただければ、ぜひ手にとってみてください。学院の理念である「和と善」の精神をより深く感得していただくことができると思います。
ところで、仁川学院藤飯治平記念館は、トップページでもお知らせしたとおり、8月9日(金)から8月19日(月)まで、夏季特別休館とさせていただきます。
今日も、ここ野上では猛暑が・・・
ぜひご自愛いただき、みなさまそれぞれに「よい夏」を過ごされますよう・・・・