野上日記
気になる、画家の◯◯
こんにちは、Y館長です。
今日、関東から東北ではいまこのとき(午前11時)も大型台風が猛威を振るっていて、通過域の伊豆大島では甚大な被害も懸念されるとの報道が相次いでいます。
台風=自然災害=やむを得ないもの、と云えばそうなのでしょうが、その自然の営みに、私たち人間の無思慮で浅墓な行為の蓄積が影響を及ぼしていないと、さて言い切れるものかどうか・・・
ともあれ、いまはこの先の無事を祈るばかりです。
ここ野上では、空はどんよりとしていますがときおり薄日も差し、ときたま強く吹いていた風も止んだようで、気温は急に肌寒く秋の気配が濃厚です。
ようやく逆瀬川駅から続く胸突き八丁(は、ちと大袈裟かな?)の坂道も汗だくになることなく歩けるようになり、時恰も「芸術の秋」!
これまでの猛暑に来館を躊躇っておられた皆さんも、もう坂道の途中で行き倒れる心配もなく、これ以上あれこれと言い逃れる術はありませんよっ!
ぜひ覚悟を決めて、早々にお越しいただき、ひとときの「アートな時間」を過ごされますよう、Y館長、A職員ともどもこころからお待ちしております!!
さて、藤飯治平記念館を訪れてくださる方々のうち、ご自身に絵心というか、絵を描かれる方に共通することがあります。
それは何かと云いますと、アトリエに足を踏み入れて、まず最初に発する言葉が、
「筆を見せてもらっていいですか?」
Yにもそのお気持は、なるほどと納得がいきます。
絵に限らず、習い事芸事をかじると、先生や師匠の「道具」がとかく気になって、下手な自分の才能腕前は他所に置いといて、同じ道具を持てば一人前になれると、そんな夢を抱くんですね。(あっ、これはもちろんYだけのことですから・・・)
また、腕が上がるに連れて、その「腕」がいい道具を求める、或いは道具が「腕」を後押しするということもこれはあるわけで、しかし、一方では「弘法筆を選ばず」や「下手の道具調べ」ということわざもあったりするわけですが・・・
いずれにしても、絵を描かれる方は、隣の芝生ならぬ隣の筆が気になるご様子で、記念館では手にとって気の済むまで(?)自由に御覧頂いています。
画家にとって絵筆は、もう一つの手であると同時に消耗品でもあるわけで、藤飯治平先生も、特別に高価な筆を使われていたということではなく、当たり前のものを当たり前に使われていたということであるようです。
サロンに日が差して、床の影模様も、何やら抽象絵画風の・・・秋
では、今週の花をご覧いただきながら、また来週!