野上日記

新学期と、夏の名残・・・

こんにちは、Y館長です。
 

日々の通勤には阪急電車を利用するYですが、今日から最寄り駅である「甲東園駅」に普段の賑やかさが帰ってきました。
 

仁川学院中学高等学校の第二学期が今日から始まったのです。
 

甲東園駅を最寄り駅とする学校は私学だけでも、仁川学院小学校・中学高等学校、関西学院中学高等部、報徳学園中学高等学校とあります。今朝の甲東園駅には仁川学院と報徳学園の生徒たちの姿がありました。
 

通学時間のピークである午前八時前後は、ホームも大変混み合いますが、Yくらいの歳になりますと、フレッシュというか、これからのいぶきを感じさせる若い命に囲まれていることが妙に嬉しく感じられたりする瞬間があったりします。
 

それでも、それ以外の大方の一般利用者の視点に立てば、さぞや、はた迷惑なことでもあるのでしょうが、次代を支える若いいぶきに免じて寛容の気持ちで応援をと願いつつ、教育という観点からは、若い彼ら彼女らに、しっかりと公衆道徳(学校でも、家庭でも決して死語にしてはいけない言葉です)を身につける教育をと学校関係者の立場から自戒せねばなりません。
 

ともあれ、来週からは仁川学院小学校をはじめすべての学校で新たな時間が始動することでしょう、学校カレンダーでは最も行事の多い季節の始まりです。
 

やっぱり、教室に校庭にグランドに、若い歓声が溢れてこその「学校」ですね。
 

学校に子どもたちの歓声が帰ってくると夏も終わり・・・・
 

ここ野上では、昨日、一昨日の久方ぶりの雨で、庭の緑も心もち鮮やかに蘇ったような・・・
 

開館以来初めての夏でしたが、その夏を快適に過ごすためにもっとも活躍してくれたものは、何でしょう?
 

エアコン? いいえ、エアコンではなく、実はこれです。
 

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えっ?何やわからん? Yも始めてみたときは、何やわかりませんでした。
 

これをみてください。
 

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藤飯治平先生のバベルの塔をモチーフにした大作です。
 

そう、この先生が大切にされていたモチーフを、焼き物を嗜んでおられた先生の奥さん(月美さん)が作品に表現されたもの。
 

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じつは、これ、「蚊遣り」・・・ぶたの格好で作られていたりする、蚊取り線香立て・・・あれだったのです。
 

開館中は玄関扉は開放しています。もちろん閉めていてもいいのですが、普通の住宅ですから、玄関を閉めてしまうと、ちょっと拒絶感があって、ご来館いただく皆さんには入りづらいかなと思うものですから・・・
 

そのため、ここ藤飯治平記念館での夏の風物詩ともいうべき「蚊」も入り放題・・・
 

おそらく、先生は夏でも縁側を開放して庭の木々を眺めたりという自然を感じる生活をされてたのかなと、想像しています。
 

何しろ、奥さんが残された作品の中に立派な蚊遣りが数点あり、どれも使い込まれた様子が伺われます。
 

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そこで、藤飯治平記念館としても、夏の蚊対策には、殺虫剤や電気蚊取り器などと云う不粋なものではなく、「日本の夏」定番の蚊取り線香のお世話になることとし、この夏中、バベルの蚊遣りが活躍してくれたわけ・・・
 

じつは、Yには、なんとも「虫(蚊)に好かれる」こと人後に落ちないと云う特技(?)があります。まったく蚊とは無縁に思えるシチュエーションであっても、しっかり二、三箇所刺されていたなどは茶飯のことでありまして、この蚊遣りには大いに助けられました。
 

蚊取り線香(この頃は昔ながらの蚊取り線香ではなくアロマのごときフレグランス付きのものがあったりするんですね)も三十巻入り一箱を使いきりましたが、蚊遣りはしばらくこのままサロンの隅に置いて、ゆく夏の名残を惜しむこととしましょうか・・・