野上日記

蛇のように・・・鳩のように・・・

こんにちは、Y館長です。
 
昨日は、ここ野上でも久方ぶりの梅雨らしい雨が、庭の緑を深くつややかにしてくれました。
 
それでも北九州方面では、そんなやさしい雨ではなく大雨となって難渋するところが多かったのだとか・・・・
 
何事もデジタル風に、1か0か、シロかクロか、オンかオフか、猛暑か冷夏か、日照りか大雨か・・・
 
そんな二極化がますます極まって、古来から紡がれ続けてきた多様な情緒を表現する日本語が死語になる、そんな危惧もあながち大袈裟とは言えなくなっているのかも・・・・
 
と、そんな思いが杞憂に終わればいいのですが。
 
 
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仁川学院の南からの通学路にある大スロープから望むことができるモニュメント・・・
 
創立50周年記念学院施設整備事業に際して、日々、子どもたちを励まし勇気づけるために制作されました。
 
作者は、前回のブログで触れた佐賀在住のアーティスト 塚本猪一郎さん。
 
「マタイによる福音書」で語られる、イエス様が迫害の後、御身のもとから十二人の使徒を福音を説くためイスラエルに遣わされるにあたって授けた説教から、『「わたしはあなたがたを遣わす。それは、狼の群れに羊を送り込むようなものだ。だから、蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい。(マタイ10-16)』のたとえをテーマに制作していただきました。
 
塚本先生は、比喩で表されたその聖書の語句の単純さからは伺えない深いイエス様の愛と哀しみを、ユーモラスとも思える塚本流の「愛」で表現してくださいました。
 
ちなみに、この有名な説教が行われた場所は、ガリラヤ湖の北方、ピリポ・カイザリヤの丘陵であったろうと、遠藤周作はその著「イエスの生涯」に書いています。
 
 
実は、このモニュメント、設置したところが、肝腎の大スロープからは、その大きな壁が邪魔をして、通学途中の子どもたち、とくに小学生には見えないことが判明! あちゃ~・・・
 
折角の作品がこれではと、思いついたのが・・・
 
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そう、出来上がった壁(厚さは優に20センチは超えています!)を左右とも切り欠いて、ガラスを嵌め込むという無謀なもの!
 
「ほな、ここ、切ってもらいましょか」と軽く言うYの言葉に、さすが天下のS建設・・・まったくたじろぎもせずに「わかりました」・・・
 
いやぁ、いまとなっては創立50周年記念学院施設整備事業に関わる嬉しいエピソードのひとつとなりました。
 
その塚本先生には、この大きな(全高2メートルを超えています)モニュメント以外にも、小学校の各クラスの入口脇に、それぞれのクラス・マークとも云える作品を配してくださいました。こちらは、また別の機会にご紹介をさせていただきましょう。
 
ギャラリー プチフォルムでの「塚本猪一郎展2014」は7月12日(土)まで開催されています。
 
塚本先生は、同じくギャラリー プチフォルムをホームグラウンドとされていた藤飯治平先生とも、当然ご面識はあったそうで、具象と抽象と立場こそ違え、お互い芸術家として交歓し切磋琢磨する、そんなご関係であったでしょうか・・・
 
 
気がつけばカレンダーも折り返して、はや七月、仁川学院藤飯治平記念館も間もなく一周年を迎えさせていただきます。
 
この一年の歩みを、天国の藤飯治平先生は喜んでくれているのかそれとも呆れはてていることか、なんとも覚束ないことではありますが、二年目に向けて出来ることを着実にやっていきたいと考えています・・・
 
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