学校行事

【高校2年】沖縄研修旅行前団 4日目

2016.11.30

最終日

朝食を6時50分からいただき、午前中は戦跡ツアーにでかけます。2度目、3度目の生徒もいますが、高校2年生として沸き上がる感情はそれぞれあったことでしょう。

ひめゆりの塔

ひめゆりの塔では、犠牲になった方々の御霊に班ごとに祈りをささげました。千羽鶴を奉納し手を合わせているだけで、こみ上げてくるものがあります。資料館に入ると、同世代の学生の遺影や、当時の体験記が並んでいます。昨夜、大西さんの平和講話を聞いての今日なので、史実にぐっと引きつけられました。ひめゆりだけではなく、慰霊の塔は無数にあります。「戦争はだめなんです、よくないんです。すべてを奪うんですよ」館内でひめゆり隊の生存者の方が、生徒に繰り返しお話しくださいました。

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マヤーガマ

県からの指導で全員ヘルメット着用。実際壕内に入ると、カツン、カツンとヘルメットが突き出た鐘乳石灰岩にあたります。狭い。暗い。この闇に40名の生徒が足を滑らさないようもぐりこんでいきます。当時もこれぐらいの民間人と兵隊がここで「生活」したといいます。光が入ると見つかる、と畳板で入口をふさぎ、赤ん坊が泣くと殺されたというガマ。ほんの15分程中にいただけなのに外へ出ると「太陽がいい!」「なんかホッとする」と口にする生徒たち。わたしたちの今の穏やかな生活は過去の凄惨な歴史の上にあるのだと実感したのではないでしょうか。案内ガイドの安田さんが、当時、捕虜になったときのこと、沖縄戦で民間人がどんな風に巻き込まれていったのかという事実、平和の意味を教えてくださいました。「みなさん、平和がなければね、夢も希望もなんも持てないんですよ。夢や希望がある、っていうことは、とてもとても幸せなんです。」生徒たちはじっと頷いて聞いていました。

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戦跡をめぐったあと、那覇市内の「キャプテンズ」で昼食。目の前の大きな鉄板の上でリズミカルに次々とサーブされる豪華ステーキ。男子も女子も残さずペロリといただきました。

この4日間は五感を揺さぶる体験ばかりです。世界遺産、といってもピンとこない(?)生徒たちも「首里城正殿」前に立った時、旅行のしおりの表紙そのままの彩色建築に圧倒され、ついに旅の最終駅にたどり着いた気持ちになりました。琉球の栄華の前でクラス写真。「はい、めんそーれ!」

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解団式

解団式で校長先生からこんな言葉をいただきました。「私は宮古島に3年住んでいたので、自分の2番目のふるさとのように思っています。みんなにも、これから何度でもこの沖縄の土地を訪れてほしい。そしてここをもっと好きになってほしい。好きになったら無関心でいられなくなる。もっと知りたくなるはず。そうやって物事への関心、学習を深めて自分の人生を豊かにしていってほしい。みんなの素晴らしい一面をたくさん発見できたいい旅行でした。どうか気をつけて帰ってください。」温かい言葉を残して、2班と一緒の飛行機で出発されました。

9月から、決して十分ではなかったけれども、精一杯事前学習をしてきました。日常を離れ大自然に身を預け、都会ではありえない豊かな贅沢な時間を過ごした生徒たち。私服姿の彼らは少し大人びたように見え、それぞれが平和の意味や時間の尊さを胸に刻んで伊丹空港に降り立ちました。海外旅行ではなかったけれど、家族を思い、普段の恵みに感謝した4日間であったことは間違いないでしょう。旅の安全をお祈りいただいたすべての方々に感謝いたします。近畿日本ツーリストの皆様、心を尽くしてお世話いただきお礼申し上げます。ありがとうございました。

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