学校行事

【中学】講演会 阪神淡路大震災 語り続け、備える

2023.01.20

 仁川学院中学校は、人権学習の一環として、毎年1月17日の前後に、H.R.で震災について考えを深める取り組みをしています。

 今年度は、読売テレビのアナウンサーとして阪神淡路大震災の現場で報道に携わった、三浦隆志さんをお招きしました。

 阪神淡路大震災の地震の揺れは15秒。そのわずかな時間が6000人以上の命を奪いました。

 携帯電話を10人に1人しか持っていなかった時代。停電していたこともあり、正確な情報がなかなか入ってきませんでした。アナウンサーとしてリポートのため神戸に到着した三浦さんは、想像を遙かに超えたあまりの惨状に思わず「もう、これは神戸ではありません」ともらしました。

 災害報道の役割は、現場の状況を正確に伝えることで的確な支援活動へとつなげること、この災害の原因を知ることにより次へ備えること、記録を後世に残すこと、復旧や復興に向けたプロセスの監視役、そして、テレビや配信を観ていただく方への安心と勇気を与えることだ、と話されました。

 また、災害報道で忘れてはいけないこととして、「壊れた家は決してがれきではありません。住んでいた人にとっては大切な宝物です」「自分の家族だったら……」と何度も繰り返されました。

 

 今日の講演で三浦さんは全校生に思いを伝えました。その思いをバトンのように次代へとつないでいってほしいというのが三浦さんの願いです。

 来週と再来週の2回のホームルームで、災害に関する学習を行います。三浦さんの願いをしっかり心に留めて取り組んでほしいと思います。

 最後に、講演後に書いた生徒の感想を紹介します。

「この地震は今私たちが暮らしている近くで起こったと聞いて驚きました。地震の跡がないので、こんなにも近くの出来事とは思いませんでした。私はまだ大きな地震を経験していないのでわからないことがいっぱいあります。けれど、今日で少しは地震について学べました。もしかしたらもっと大きな地震がくるかもと考えると、すごく怖いです。そのときに備えてハザードマップを見たり非常食を用意したりすると、少しでも役に立つのかなと思いました。三浦アナウンサーが言ったように、地震について知らない人に少しでも伝えて、わかってもらうことは大事です」