令和4年3月1日(火)、第58回高等学校卒業式が挙行されました。
今年度は、感染拡大防止の観点から、保護者の皆様には「一家族につき1名様のみ」でのご協力をいただき、式全体をやや簡素化した形で実施いたしました。
[学校長式辞より]
本校のモットーである『和と善』の精神を学んだみなさんは、アッシジの聖フランシスコ・聖コルベのように、他者を大切にする『隣人愛』の心を持っていると私は信じています。イエス・キリストは、『隣人愛』の教えを弟子達を通して当時の人々に伝えました。と同時に、今生きている私達にもこれを伝えています。みなさんは将来、日本、そして世界を担っていく人達です。これからも、本校に関わりのある2人の聖人の教えにならい、他者を大切にし、いたわり、平和の実現をめざして日々努力することができる人になってください。
[卒業生代表の言葉より]
充実した高校1年生の日々を過ごしながら、2年生への期待を膨らませていましたが、その3学期に新型コロナウイルスが世界的に流行し、私達の日常は大きく変わってしまいました。2年生ではクラス替えがありましたが、長期の休校と分散登校のため、全員そろって始めることはできませんでした。自粛中は、友達とインターネットを通じてコミュニケーションを取りましたが、それが3ヶ月にも及ぶとさすがに辛く、「みんなと会って話がしたい」「教室で授業を受けたい」と、心の底から思うようになりました。
私自身も受け止めきれず、戸惑いのなか始まったコロナ禍から早2年が経ちますが、様々な制限の中でこそ、楽しむ方法を模索した高校生活でした。例年通りの行事が行えず、本当なら得られたはずの経験や思い出を奪われ、喪失感をもったまま受験生になってしまったという鬱憤もあり、嫌なことやできないことをコロナのせいにしてしまう時も、不平不満を言ったり嘆いたりした時もありました。
けれども、学校生活の様々な場面で創意工夫を凝らすことで、逆境の中でも諦めず、高校生ならではのパワフルな力で、この3年間を駆け抜けられたと思うのです。
私たち一人ひとりが「誰かの大切なこども」で、皆こんなにも愛されて生きてきたのだと、そしてこれからも生きてゆくのだと、その護りに強く強く励まされました。また、だからこそ、私たちは自分を、そして他者を大切にしなければならないのだと、『隣人愛』の本質を理解できた気がします。
私たちは本当に、たくさんの方のおかげで、今日という日を迎えられています。この学院生活でたくさん悩み、涙して、笑った日々のすべてが宝物で、間違いなくそれは青春でした。明日からは、みんなそれぞれ将来に向かって歩み始めますが、この仁川学院で隣人を愛すことを学び、ともに過ごした仲間であることは変わりません。今までのご恩と感謝を忘れず、一人ひとり、力強く歩んでいきましょう。いつもともにいてくださる神さまと、大切な人々に見守られながら。
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卒業生退場の際には、胸がいっぱいになり涙する卒業生も多数見られました。3年間の思い出が一気に押し寄せてきたのでしょう。
これまでの3年間を締めくくる素晴らしい卒業式となりました。
記念撮影後、卒業生たちはホームルームへ向かいクラスで最後の時間を過ごしました。
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本日ご卒業された卒業生のみなさん、改めておめでとうございます。これから歩んでいくみなさんの人生が素晴らしいものになりますよう、教職員一同心よりお祈り申し上げます。
卒業してからも仁川学院で培った多くのことを忘れず、頑張っていって欲しいと思います。
≪卒業生の保護者の皆様へ≫
お子様の成長を日々見守り、今まで大切に育ててこられました保護者の皆様におかれましても、特別の思いで本日を迎えられたことと思います。
お子様のご卒業を心からお慶び申し上げますとともに、様々な場面で本校の教育活動にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。