仁川学院中学・
高等学校
クリスマスウィーク最終日は、隣接するカトリック仁川教会でのクリスマスミサからスタート。
「みことばは人となり、わたしたちのうちに住まわされる」コロナ禍以降、自粛していた聖歌を4年ぶりに歌いました。オルガンは中学生が伴奏。聖書も中学生が朗読。そして、全員で典礼文を音読しました。
生徒達のクリスマス献金を奉納しました。この献金は毎年、チャイルド・ファンド・ジャパンを通じて、里親制度の支援として海外に送られます。
神父様からは「救い主であるイエスの誕生を人々は祝われた。みなさんがこの世に生まれたことも喜びです。ともに祝いましょう」というお言葉をいただきました。
クリスマスウィークを締めくくるのは、みんなで喜びを分かち合う祝会です。
各学年とも、この日のために祝会の実行委員が結成され、放課後に準備を進めてきました。ビンゴ大会やクイズ、ゲーム、そして4年ぶりに飲食も解禁。
生徒と教員が一緒に喜びを分かち合う、クリスマスウィークの最終日は笑顔であふれかえりました。
クリスマスウィーク2日目も講演から始まりました。今日の講師は、兵庫県立大学3年生の上田琳さんです。
上田さんは、昨年5月末、TikTokでたまたま派遣ボランティアの募集を見つけて、ウクライナの国境に近い隣国のポーランドへ行きました。ウクライナからの避難民が一時滞在する施設で、支援物資の仕分けや施設内の清掃、子ども達との交流をするボランティアです。
ボランティア活動をする中で、学生である自分には簡単なことしかできないと無力感を味わっておられたとのことです。しかし、帰国後、現地で交流したウクライナ人から「私の人生で最も幸せな時間でした」という一通のDMが上田さんに届きました。それを読んで「私にも世界のためにできることがある」と気づいたという話を伺いました。
まとめとして、上田さんが仁川学院中学生に3つのことを伝えてくださいました。
1.「知ろうとすること」・・・今起きていることを忘れず、興味を持ち続ける。
2.「自ら行動を起こすこと」・・・実際に足を運び、触れることで得られる価値のある情報がある。
3.「歴史を学ぶこと」・・・歴史を学ばないと現状が理解できない。
生徒による講演の振り返りをご紹介します。
最近は、ウクライナとロシアの戦争のニュースをあまり聞かなくなって、興味が薄れ、知ろうともしませんでした。しかし、ウクライナには今でも大変な避難生活が続いています。そんなウクライナのために、自分は上田琳さんのようにポーランドまで行って活動することはできませんが、募金などで協力しようと思います。また、ウクライナだけではなく各地で戦争が起こっていますが、SNSを活用して知ってみようと思います。
さて、上田さんの「自ら行動を起こすこと」という言葉を実践すべく、学年ごとの活動が始まりました。
中学1年生は、ウクライナ避難民の方々へクリスマスカードを作成。
メッセージを考え、刺しゅうを施し、イラストやシール、ビーズなどを添え、心を込めます。NPO法人神戸定住外国人支援センターを通じて、神戸に暮らす約50名のウクライナ避難民の方々にお渡しします。
中学2・3年生は、街で募金活動。学校近くの仁川や西宮北口、宝塚、逆瀬川の駅だけでなく、今年は売布神社や今津、武庫之荘、夙川、阪急六甲など少し遠い駅まで足を伸ばしました。
先日までの暖かさはどこへやら、冷たい風が吹く中、約1時間の募金活動。11カ所で合計26万円あまりの温かいご支援をいただきました。ここに感謝の言葉を申し上げます。
皆さまよりご協力いただいた募金は、カリタスジャパンを通じてウクライナや周辺国で支援にあたる方々にお送りします。
中学生として大きなことはできないかもしれませんが、いま自分たちができることで一歩を踏み出しました。
仁川学院では、12月にクリスマスウィークという期間があります。生徒達の手で、校内にクリスマスの装飾が施されています。
今年度のクリスマスウィークは、「平和を実現する人々は幸いである」という聖書の一節から、”Achieving Peace”(平和の実現)をテーマに3日間を過ごします。
1日目は、高校1年生とともに、賢明学院の副理事長である大原正義先生をお招きしての講演会です。クリスマスとはどんな日なのか、イエスのように生きるとは、そして平和とは何かを伺いました。
生徒による振り返りをご紹介します。
大切なことは「聴くこと」「信じること」「答えること」である。イエスの生き様がまさに「水」であることにとても納得した。自分は二の次で、人のために多くのことを施した神は、本当に愛のあるかただと思った。神は全知全能だから悪い状況をすぐに変えることができるけれど、私たちを使って私たち自身が努力して状況を変えていくことが、私たちの心を育ませ、成長させていくことなんだろうなと感じた。
その後、仁川の森で栽培したミニダイコンと伝統野菜の打木源助ダイコンを収穫しました。
「ベジくんハッピープロジェクト」のひとつとして、このダイコンをにしのみや子ども食堂に提供します。
心を込めてラッピングし、クリスマスのメッセージカードを作りました。
午後から、生徒代表がにしのみや子ども食堂に持っていきました。このあと、調理されて食堂で提供されます。
また、甲東園にある放課後児童クラブのいつざいやさんからお声がけいただき、仁川の森の畑で収穫した野菜を販売しました。事前に宣伝してくださったこともあり、あっという間に完売しました。
クリスマスは、救い主として弱い人を守るために生まれた、キリストの誕生を祝う日です。そのキリストの精神にならって、クリスマスウィークの活動を行います。